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Playing the piano

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"Playing the Piano"
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全5曲で、
ピアノによる完全即興演奏のアルバムです。

今回は、原点に立ち返ってピアノソロのアルバムにしました。

沖縄に暮らし始めて、
時間の流れが直線的ではなく、時が無重力な空間の上を漂っている感覚を持っています。

自宅のピアノ部屋の窓を開けてピアノを弾いていると、
さまざまな音が聞こえてきて、
それらの音たちが、
砂と消えるのではなく、
無重力な時間の上を漂い僕の弾くピアノの音に働きかけてくる
そんな感覚に陥ります。
あるいは本当にそうなのかもしれません!

沖縄に来る以前は、沖縄の空気に対して「ラテン系」「熱い」「激しい」「濃い!脂ギッシュ!ぎっしり詰まってる!」みたいなステレオタイプなイメージ(笑)を抱いていたのですが、
暮らしてみると少し違います。
「優しさ」「慈悲」「融通無下」「たおやかさ」を、その空気の中に感じます。
「ぎっしり」というより、
「余白」をより感じるようになりました。
沖縄そばも案外薄味だし(沖縄そば大好きなんです)

そして、「余白」を感じるほどに、
「空間が満ちている」をより感じるようになりました。

だから、拝殿も何もない信仰空間である「御嶽(ウタキ)」も至るところにあるのだろうなと妙に納得したり。

何もないけど、ある、みたいな。
空間が満ちている、みたいな。

そんなわけで、
沖縄に来てからは段々と、自分の中のテーマが「空間を聞く」になっています。
その中で、ピアノへの向かい方も、金沢に居た頃と比べて少し変化してきたと思います。

さまざまな音が、
無重力な時の中に存在する時、
それがピアノの音などいわゆる「楽音」でなくても、
鳥の声や雨の音、近所の工事の音、どこかから流れるラジオの音、、、全ての音が同時に、
正解・不正解を超えて存在することを感じさせられます。
そんな、「全ての音」の中の「音の一つ」として自分がピアノを弾く。
そんな感覚を持って、空間に満ちる音を共演者と見立てて弾いたアルバムです。

僕が沖縄で感じている、「漂う時間」をピアノの演奏から感じていただけたら嬉しいです!
BGM にもきっといいですよ!

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